「ボールがとまって見えた」
とは、かの打撃の神様、川上哲治さんの名言。
「ダーツがとまって見えた」
刺さってるんだから当たり前だ。
サタニです。
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川上哲治、って聞いても最近の若者はピンとこないんでしょうね。
大の巨人ファンなら別かもしれませんが。
巨人で思い出すことが1つ。
あれは小学校2,3年生くらいだったでしょうか、初めて父親に後楽園に野球観戦(っていうか、野球観戦に連れていってもらったのは後にも先にもこれ一回きりだけど)、巨人阪神戦に連れて行ってもらったときのこと。
当時、僕は巨人ファンでしたが、巨人が好きになる前に何故かはよくわかりませんが特にファンでもないのに広島東洋カープの赤地に白Cのキャップを買ってもらって被っていました。たぶん、子供心にデザインが気に入っていたんでしょう。もうそれこそ、ツバなんか真ん中で折って目深に被って、「かっくいいー」とか思ってたんでしょうね。それに、巨人ファンになったから巨人の帽子買って?という願いが通じる親でもありませんでしたからね。
で、シートは父親がどういうツテでゲットしたのか知りませんが、内野の一塁側、ベンチの裏でした。いい席です。物心のついていない無邪気な僕は、当然お気に入りの帽子を被って意気揚々と試合を観にいったのですが、そう、わかりますね?手痛い洗礼を受けることになりました。
ベンチの上の巨人の応援団のオジさんから
「コラァ!坊主ぅ!なんで敵チームの帽子被ってんだぁ!」
と相当な剣幕で怒鳴られて…。
別に相手は阪神じゃねぇかよ、とも思ったんですが…。
まぁ、そういう意味じゃないんですね。
そん時父親がどういう態度で対応したかはあまり覚えてないんですけど、たしか、「フォッフォッフォッ」と笑っていたような気がするんですが、その後応援団のオジさんが、
「親の躾がなっとらん」
みたいなことを言ったら、顔を真っ赤にして怒ってました。
「けしからん」みたいなことを言ってたような気がします。
怒りますね、普通。
でもま、怒っただけなんですけどね。
なんかおっさんに言い返せよ、と思ったような気もします。
が、ま、今思えば柄じゃないんでしょうね。
僕はそーっと帽子を脱いで。
周りの人の視線がドーッと集まって、ただただ、猛烈に恥ずかしくて…。
皆笑ってたような。
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この話で何が言いたいかというと、別に特に含むところはないんですけどね。
今思えば、これが”ファン心理”とか”ファンの常識”とかそういう非日常(?)的な常識が世の中にはあるんだな、とちょっとだけ知った時だったかな、と。
まぁ、父親がそれなりに常識があれば最初からカープの帽子なんか被らせるわけもないんですが、その辺の感覚が大幅に欠落してるのが、らしい、といえば、らしいです。
この後の僕はもうすごい勢いで、”メジャーでスタンダードな奴らなんかに迎合なんかするものか”というマイノリティが基本のヒネクレた坊主になっていき。
問題なのは、実際はそうはなりきれてない中途半端さを兼ね備えてることなんですが。
すぐ人の言うことが気になったりするしね。
めんどくさい大人になったなぁ。
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コメント
Masa-C | URL | -
ダーツの
側面が見えた。(byハワイさん)
飛び悪いだけです。
さた兄さんエピソード1ですね。
おもしろいです。
でも、むしろレフトスタンドじゃなくて良かったかも…
( 2008年09月11日 15:54 [編集] )
サタニです | URL | -
そうか
考えてみたらそうだな。
命があっただけでもよしと、しよう。
ほんとのところ、
”子供心にデザインが…”と書いたのは嘘ではないけれど、巨人の帽子を欲しさに、ツバを曲げにまげて亀裂までいれてカープの帽子を痛めつけてたのはいい思い出。ドカベンの不知火状態でしたよ。
ま、それでもなかなか巨人の帽子は買ってもらえなかったんですけどね。(つーか、お見通し)
ひねくれ具合はこの辺から加速して、とうとうお店に巨人の帽子を買いにいって、手にして一言、「いらない」。親はぶち切れでしたな。
めんどくさい子供だったなぁ。
( 2008年09月11日 16:52 [編集] )
Masa-sea | URL | -
あは、
ある意味、しっかり子供っぽいですね。
かわいい話しですよ
っつーか、改名しました。
遥か大海原をイメージしてみましたけど…
( 2008年09月12日 15:40 [編集] )
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